産後の女性は出産という大仕事を終えた後なので、体のあちこちに今まで感じたことがない変化が起こることがあります。
体型の変化もそうですが、産後の髪質の変化については、かなり多くの出産経験者が感じていることです。
なぜ出産すると髪質が変わってしまうのでしょうか。
産後の髪質の変化の原因についてご紹介しましょう。
目次
産後の髪質の変化の主な原因とは
産後の髪質の変化は、主に女性ホルモンのバランスによる影響が強いと思われます。
女性ホルモンのエストロゲンは、美のホルモンとも呼ばれていて、髪の毛のツヤやハリにも関係する大切なホルモンです。
エストロゲンの分泌が少なくなると、髪の毛が細くなったり、新たな髪の毛の成長が衰えてきます。
妊娠するとエストロゲンは増加傾向になるのですが、産後になると急激に分泌が少なくなります。
エストロゲンが減少すると、コラーゲンも減少してしまうので、頭皮の環境も変わってしまい、それが髪質にも及んでしまうのです。
急にエストロゲンが少なくなるので、抜け毛が増えたり、髪が細くなってうねりやすくなったりするのです。
授乳によるたんぱく質の不足
ホルモンバランスの変化の他にも、産後の体では母乳を作るという機能が始まります。
母乳には、赤ちゃんを成長させる栄養が濃厚に含まれています。
母乳の他には何の栄養も与えないのに、赤ちゃんがグングン成長するのですから、母乳を作るためにお母さんの体の栄養を使っているのです。
とくに髪の毛を作るために大切なたんぱく質は母乳に多く含まれるものです。
髪の毛に行き渡るまでのたんぱく質が足らなくなれば、パサパサしてしまうこともあるのです。
生活リズムの変化による影響
産後のお母さんは慢性的な寝不足になることが多くなります。
生まれて間もない頃は、3時間おきに授乳のために起きなくてはいけません。
しっかり体や脳を休息させるための深い睡眠をとれていないと、成長ホルモンの分泌が低下して髪や肌にも影響が出てくるのです。
初めての出産であれば、慣れない育児に悩みを抱えることもあるでしょうから、ストレスで髪や頭皮にダメージを与えることも考えられます。
ヘアケアが十分にできなくなる
妊娠している間はお腹も大きくなるので、思うようなおしゃれを楽しむのを我慢するのも仕方ないですが、産後はもっと大変になるかも知れません。お風呂にゆっくり入って、トリートメントをするような余裕を持つことも難しくなってしまうと、ダメージが積み重なりうねりやすくなることもあります。
出産年齢の高齢化も原因のひとつ
産後の女性の体は、髪質が変化するホルモンの仕組みがあるので、年齢が若くても多少の影響はあります。
しかし、現在は初出産が30代半ばという女性も少なくないので、その点も産後の髪質の変化に関係していると考えられます。
女性ホルモンは30代半ばではすでに減少傾向になります。
出産を終えても、エストロゲンの分泌量がすっかり元通りになることは難しいという一面もあります。
30代~40代のお母さんたちは、産後の髪質の変化を早く察知して、改善策を見つけることが大切です。
体の中から髪質の改善をしましょう
産後には、自分の髪のお手入れのために時間を使うことが難しいと思います。シャンプーの後のトリートメントに時間をかけられない場合は、洗い流さないトリートメントを使ってケアしましょう。
そして外側からのヘアケアが満足にできないからこそ、体の中からのヘアケアを心掛けます。
- たんぱく質をたっぷり摂る
- エストロゲンをサポートする大豆製品を摂る
- 睡眠不足の蓄積を防ぐ
頭皮ケアのためのシャンプーをする
基本のヘアケアのシャンプーで頭皮ケアをします。
シャンプーを原液のままいきなり頭につけるのではなく、手の平で泡立ててから頭皮に指の腹を当てながらマッサージをします。
すすぎはショートヘアの人でも1分未満では短すぎます。
頭皮にシャンプーが残ってしまわないように入念に行ってください。
産後に髪質についてのまとめ
産後の髪質の変化をそのままにしないで、女性ホルモンの分泌を早く回復させられるように心がけましょう。